中国及び中国企業の成長性に興味はありながらも個別株への投資が怖いという場合に、中国株を対象としたETFを探すのも一つの選択肢です。
私はこれまで中国株に興味はありつつも、個別株への投資を敬遠してきましたが、これまでは主力であるSBGを通じて間接的に中国株に投資してきました。
そのようななかで、最近知ったのがウィズダムツリー中国株ニューエコノミーファンド(CXSE)です。CXSEへの投資を検討するに当たり、その概要をまとめてみました。
ファンドの概要
運用会社:ウィズダムツリー
連動インデックス:WisdomTree China exState-Owned Enterprises Index
設定日:2012年9月19日
経費率:0.32%
保有銘柄数:149
純資産額:517百万米ドル
当ファンドがベンチマークとしている指数は、中国企業のうち政府が20%以上保有する企業を除いたものを投資対象としている点に特徴があります。
構成銘柄
構成銘柄の上位10社は次の通りです。テンセント、アリババ、平安保険、美団、JDといった錚々たる顔触れがそろっている一方で、銀行や通信、石油関連企業が入っていないところが特徴的です。
出典:ウィズダムツリーウェブサイト
セクター別情報
構成銘柄をセクター別に見ると一般消費財(Consumer Discretionary)の構成割合が最も大きく、その中には、アリババや美団、JDドットコム、PDD、Nioなどが含まれています。
次に構成割合が大きいのが通信サービスで、テンセントや百度などが含まれています。このように、オールドエコノミーセクターの構成割合が小さい点が特徴的です。
出典:ウィズダムツリーウェブサイト
株価の状況
1年間の株価の動きをQQQと比較すると、概ねに多様な動きをしていますが、足元ではQQQが9月をピークに横ばいを続けている一方で、CXSEは上昇を続けていて、それが両者のパフォーマンスの差に繋がっています。
むすび
中国の主要な成長企業をカバーするCXSEは、この1年ではQQQ以上のパフォーマンスを上げています。しかも経費率0.32%というのは、中国株ETFとしてはかなり低い部類に入ると思います。個別株への投資を敬遠したい場合には、有力な選択肢となるETFではないでしょうか。
好き嫌いはあると思いますが、中国は近い将来アメリカと並ぶ大国になることは明らかだと思いますし、デジタル化の急速な進展はアメリカ以上であり、その成長性は素直に魅力的だと感じます。
とは言え、中国政府の影響が比較的小さい民間企業のみを投資対象とはしているものの、最近のアント・グループの突然の上場延期に見られるように、中国企業である以上、資本主義国家では考えにくい様な政治リスクに曝されていることは認識しておいた方がよさそうです。
なお、この記事はあくまで私の個人的な見解を示したものなので、投資判断はくれぐれも自己責任でお願いします。